巷で話題のBambu labのP1S AMS Comboというモデルを買いました。ブラックフライデーでセールになっており気になっていたのですが、結局我慢できずに購入。
これは人生2代目の3Dプリンタでして、初代は10年ぐらい前に買ったUP Plus2というモデルです。この3Dプリンタを使ってMaker Faire Tokyoに出展していたりするのは良い思い出。
で、10年ぶりの3Dプリンタなんですが、その進化っぷりがすごかったので記事にしておきます。
プリントが早くて精度がよい
P1Sのノズルの最高速度500 mm/sです。もう笑っちゃうぐらい早いです。Up Plus2の速度は調べても出てこなかったのですが体感3倍以上早いです。ノズル移動速度が早すぎてプリンター筐体が震度3ぐらい揺れます笑。それでも印刷品質はとても高いので、ソフトとハードのレベルが非常に高いのでしょう。
A1 miniも良いが多色ならP1Sのコスパが良い
A1 miniというモデルが一番安く、3万円ぐらいで買えちゃいます(下図にあるような複数フィラメントを接続するAMS liteもつけると6万)。最初は私はこちらを買おうと思ったのですが、以下の理由でP1Sにしました。
- P1Sはエンクロージャー(囲い)があり、子どもが近くにいても安全だし、ホコリも被らないので機器の故障率が下がりそう
- エンクロージャーにより、印刷中の筐体内温度を一定に保てるので、印刷品質にも影響が出そう
- AMS liteという多色刷りのためのモジュールも買うとP1Sよりも場所を取る
- AMS liteは外気に常に触れるため夏場は湿気管理が問題になる
- 造形サイズがA1 miniは18cmまでなのに対して、P1Sは25.6cmまで行ける
肌感覚ですが、A1 miniとP1Sが巷には多い気がします。多色刷りやリフィルに興味がなければA1 miniで十分かも知れません。 どのモデルが良いかはサンステラさんのフローチャートなどもあるので参考にしてみると良いです。
キャリブレーション、色の入れ替え、ノズルクリーンなどの管理が楽
Up Plus2にも自動キャリブレーションがあったのですが、よくZ座標がおかしくなり、空中にフィラメントを出してスパゲッティを作り始めたり、プレートに対してノズルがひたすら頭突するなんてことは日常茶飯事でした。 P1Sを買ってまだ日が浅いですが、今のところキャリブレーション失敗は起きていません。 また今回AMSという4つのフィラメントを接続できるコンボセットを買っていますが、これが本当に便利。印刷時にカラーを指定できるのはもちろん、勝手に色の切り替えやリフィルもやってくれます。 Up Plus2ではいちいち手動でノズルの温度を上げて、フィラメントを抜いて、漏れたやつを掃除して、みたいな感じだったのでフィラメントの入れ替えはかなり面倒でしたし、よく詰まってました。 P1Sでは印刷開始時に、ノズル温度を上げて垂れてきたフィラメントを掃除してから印刷を開始してくれるんです。いや、マジでよく出来てます。Up Plus2の時はノズルの温度が上がってから印刷開始までの間で、常に近くで見守って、こぼれたフィラメントを急いで取り除いて、といった感じだったので格段の違いがあります。印刷を開始したらあとは完全放置でよいP1Sは神です。 また筐体内にはカメラが搭載されており、印刷中の様子をアプリから見たりタイムラプス動画を作ったりもできます。
ソフトウェアやユーザーエコシステムが良くできている
Bambu Studioというアプリを使うのですが、基本的なパラメタはすでにおすすめ設定がされているので、初心者にも嬉しいです。Mac/Winから使えますし、無線LANが繋がっているのでスマホからもBambu Handyというアプリから印刷を指示できます。 またBambu labのコミュニティスペースには、たくさんの3Dモデルが公開されており、そこから気になるモデルを選択して簡単に印刷できます。自分で3Dモデルを作って、というのも良いですが、本当に良いモデルがたくさん公開されているので、CADが使えない人も十分楽しめます。アプリからモデルを検索、良さそうなものを選択、印刷ポチ、で印刷できちゃうんだから便利便利。Up Plus2のときは、適当な3Dモデルのサイトからstlファイルをダウンロードして、USBケーブルで3Dプリンタと繋いで転送して、という感じだったので雲泥の違いですね。
モデルは本当になんでもあります。今回3Dプリンタを買った理由としては、子どもに作る様子を見せたい、おもちゃを作ってあげたい、というのが大きな理由の1つなので、毎日おもちゃ作りまくっています。子どもも興味津々で3Dプリンタの動作を見ているので良い経験になりそうです。
機能を考えるとめちゃくちゃ安い
ちなみに今回買ったP1Sは現在セール中でして、99,000円です。4つのフィラメントが入るマルチカラーに対応したP1S Comboは130,000円です。多色刷りをする予定がなくてもAMSはフィラメントの保管にも使えますし、単品で買うと高いのでセットで買っておくことをおすすめします。 UP Plus2は因みに167,400円でした。当時の印象としては、ちょっと良い初心者向けモデルという感じで、会社のメカ屋さんにオススメされて買ったモデルです。それが10年経つとすべてがパワーアップしていました。 もちろん安い買い物ではないですが、得られる子どもとの経験を考えると十分投資に値する素晴らしい製品だと思っています。またこれを機に私も3D CADの勉強を始めてスキルアップしようと思っています。仕事にはまったく役立ちませんが、気にしていません。良いんです、好きなんだから。
皆さんどうですか?買って私とオススメのフィラメント談義しませんか?