The jonki

呼ばれて飛び出てじょじょじょじょーんき

arXivの新着をLLMに選ばせて、毎朝要約を日本語で届けるサービスを作った

arXiv の新着をLLMで選別して日本語で要約し、毎朝iPhoneに届く仕組みを自分用に作った。名前は arXivExpress

実装は Claude Code(Opus 5) に書かせている。

この記事の前半では「どういうアプリか」、後半が「その裏側」、サービス構成の話になっている。


1. 何が課題だったか

arXivには日々大量の論文が投稿される。普段はRSSで追っているが、もう少し効率的に、自分の興味のある論文だけを読みたかった。

そして私はやっぱり根っからの研究者ではないようで、こういう調査をすぐサボってしまう。もう少し受動的に、そして楽に論文を読みたい、というのが始まりである。最近はスマホで無意味なYouTube動画を眺めるようなろくでもない時間の使い方をしているので、そこをもう少しマシにしたかった、というのもある。

そこで作ったのが arXivExpress である。関心のある論文の選定・要約・配信を自動でやる、私向けの特注サービスだ。


2. どんなアプリか

arXivExpressは、RSSリーダーに選定・要約・配信を備え付けたようなサービスである。

論文を選ぶのも要約するのも、アプリを開いたときではなくサーバー側で毎朝済ませている。だからアプリを開いた瞬間には、その日読むべき論文と日本語の要約がもう出来上がっている。 どう選んでどう要約しているかは3章に書くので、まずはどんなアプリかを紹介する。

未読を1件ずつ出す

RSSリーダーのように1画面に1件だけ出して、「次へ」を押すと既読になって消える。

左がWeb、右がiPhoneアプリ。どちらも未読を1件ずつ表示し、次へ進むと既読になる

ブラウザとiPhoneアプリの両方から同じものが読める。 「既読」や「あとで読む」の状態はサーバー側で持っているので、朝にiPhoneで何件か処理して、続きを昼にPCで、という使い方ができる。

要約はAbstractを根拠にLLMが生成したもので、背景・手法・実験設定・結果・分析・限界の6項目に構造化されている。

朝、スマホに通知が来る

今回は平日の朝にスマホに通知が届くようにした。自分から能動的に見に行く必要はない。通知をタップするとその日のダイジェストが開くので、そのまま1件ずつ処理できる。 届く論文は既に選定が済んでおり、ある程度私の興味のある論文ばかりだ。大した数も届かないのでさくっとチェックできる。

あとで読む

気になった論文は「あとで読む」へ入れておく。「あとで読む」に送ることで、論文本体のより詳細な要約を依頼しておくことができる。あとで時間が取れるときに印刷するなりして精読する。読み終えたらアーカイブへ。アーカイブは全期間を検索でき、いつでも未読に戻せる。

あとで読む。全文要約が終わった論文にはバッジが付く

アーカイブ。読み終えた論文を検索して掘り返せる

数日空けても、初期表示の「見逃し」が全期間の未読を集めてくるので、そこから再開できる。

何を関心とするかは自分で決める

選別に使うキーワードは画面から登録する。読んでいて興味の方向が変わったら、ここを足し引きするだけでいい。次回の選別から反映される。

関心キーワード。次回の選別に使われる


3. どうやって選んで要約しているか

論文要約フロー。新着を絞り込まず全件LLMに通し、判定と要約を1回のレスポンスで受け取る

arXivのRSSにはその日の新着が全部入っている。ここで「TTS」「speech synthesis」といった単語で事前に絞ることはしていない。関心のある論文がその単語を含んでいるとは限らないからで、絞り込みは全部LLMに任せた。

候補1件につき、DeepSeek V4 Proを1回だけ呼ぶ。「読むべきか」と「読むならどういう内容か」を同じレスポンスで受け取る。入力はタイトルとAbstractだけで、PDFは読み込まないのでトークン使用量は大したことはない。プロンプトの骨格はこう。

You select arXiv papers for a Japanese speech-synthesis researcher.
Judge semantic relevance to the interest topics, then summarize only facts
explicitly present in the Abstract.

Interest topics: ["TTS", "voice cloning", "prosody", ...]
Title: ...
Abstract: ...

Interest topics が事前に登録した関心キーワードで、これをフィルタではなく判断材料としてLLMに渡す。"TTS" と登録しておけば、その語をどこにも含まない zero-shot speech synthesis の論文も拾ってくるし、"TTS" が一度出てくるだけの無関係な論文は落ちる。選に漏れた論文の要約も残しているのは、あとから「選外だが関心には近い論文」を見返したいからだ。

PDF全文の要約はこれとは別で、入力の量が桁違いになる。そこで全文のほうは 「あとで読む」に入れた論文だけ に絞り、後から走らせている。読むと決めるまではAbstract、決めたら全文。この2段階にすることで、選別のために全件の全文を読ませるという一番高くつく形を避けている。


4. ここからはサービス・アーキテクチャの話

WebとiPhoneのどちらからも同じものを見たかった、というのが出発点。構築は基本的にOpus 5に任せたが、途中で要件が右往左往した結果、認証の経路が2つある構成になってしまった。冗長ではあるが、自分専用なので別に作り直さなくてもよいかと思ったのと、構成としてはどちらも勉強になったのでとりあえずこのままにしている。

4.1 何をどこで動かしているか

全体構成。外から見えるのはCaddy(公開HTTPS)とtailscale serve(tailnet内のみ)の2つだけで、アプリ本体はループバックにしかbindしていない

置き場所は国内VPS(メモリ1GB / 1 vCPU / Ubuntu)。

役割 使ったもの
アプリ本体 FastAPI + uvicorn(APIとWeb画面を1プロセスで配る)
データ SQLite(単一ユーザーなのでファイル1つ、バックアップはコピー)
定時実行 systemd timer
公開Webの入口 Caddy(HTTPS証明書の取得と更新まで自動でやるリバースプロキシ)
プライベートな到達 Tailscale

朝の流れは、平日6:30に選別と要約が動き、9:30に通知が飛ぶだけ。

4.2 外からどう届くか

構成の要点は、アプリ本体はループバックにしかbindしていないこと。外からは直接触れず、到達性は入口の2つが提供する。

iPhoneからは Tailscale 経由で入る。 WireGuardベースのVPNだが、「VPNサーバーに繋ぐ」従来型ではなく、自分のアカウントでログインした端末同士が直接つながる。その端末群が作る仮想LANを tailnet と呼び、今回入っているのはVPSとiPhoneだけ。tailnet内の通信はインターネット側から見えないので、ポート開放もファイアウォールの穴あけも要らない。しかも端末には固有のホスト名が付いて正規のHTTPS証明書まで取れるので、iOSのHTTP接続制限も素直に通る。要するに、iPhone用のAPIには公開エンドポイントが存在しない

ブラウザからは通常の公開HTTPSで入る。 tailnetに入れていない端末からも読みたかったので、こちらはCaddyの入口でBasic認証を掛けている。ただしこのアプリには呼ばれるとLLMの課金が発生するエンドポイントがあり、アプリ側にも認証を足した。

結果として、どちらの経路も認証が2枚重なっている。多層防御と言えば聞こえはいいが、実際は要件が動いた結果そうなっただけだ。この辺はサービスを使っていく過程でリファクタリングできれば良いかなと思っている。


5. いくらかかっているか

固定費はVPS代、変動費はDeepSeekのAPI利用料。どちらも安さを優先して選んだ。以下、円換算は1ドル160円としている。

VPS: 月500円弱

シンVPSのメモリ1GBプラン(NVMe SSD 30GB)を1年契約にして、初期手数料込みで5,850円。月あたり約490円になる。3年契約にすればもっと安くなるが、続くか分からないのでとりあえず1年にした。

LLM: 論文1件あたり0.1〜1.3円

DeepSeek V4 Proを使っている。2026年7月時点の公式価格は100万tokenあたり、入力(キャッシュミス)$0.435、出力$0.87。ここから論文1件あたりを出すとこうなる。

処理 入力 出力 1件あたり
Abstract判定 + 要約(毎朝、全件) 約500 token 約650 token 約 $0.0008(約0.13円)
PDF全文要約(読むと決めたものだけ) 15,760 token 1,649 token 約 $0.0083(約1.3円)

全文要約は実測値(5件平均)で、Abstract側はトークンを記録し始める前のバッチなので本文長からの概算。入力の量がそのまま効いて、1件あたり10倍の差がつく。論文の要約を2段階に分けたのは、この差を毎朝全件に払わないためだった。

論文要約性能に関してはそんなに良くないが、私は論文を精読するための "あたり" をつけることを目的にしているので、そこまで問題ではない。予算が許せばもっと良いLLMを使うのもありだろう。

合わせて月600円弱

平日25件として、毎朝の判定と要約が月500件で $0.4。全文要約は月に20本読んだとして $0.17。LLMは合わせて月$0.6弱、円にして100円いかない

月額
VPS 約490円
DeepSeek API 約90円
合計 約580円

つまり、費用のほとんどはLLMではなくVPS代である。始める前はAPI利用料を気にしていたが、実際に効いてきたのは箱代のほうだった。月600円弱で毎朝ダイジェストが届いて外出先からも読めるなら、悪くない買い物だと思っている。ただこのサービスのためだけのVPSだと少しもったいないので、自分のしょぼい見た目だけはきれいなプロフィールページもこの機会に作って載せることにした。 jojonki.net


6. まとめ

今回のきっかけは2つあって、arXivをもう少し効率的に読む方法を探していたことと、Opus 5を使って何か一つ作り切ってみたかったことだった。

前者については、とりあえず毎朝ダイジェストが届いて1件ずつ処理できる状態まではできた。後者に関しては自分の要件が今回ふらついたこともありOpus 5に対する判断は見送りたいと思う。

まだ運用を始めたばかりで、選別の精度が実用に足るのか、そもそも自分がこれを続けられるのかは分かっていない。しばらく使ってみたうえで、その後日談はまた別途書きたいと思う。

フィルムカメラ管理アプリ「Patora」を作った


フィルムカメラにハマってしまった

去年あたりからフィルムカメラにどっぷりハマっています。最初は「一回くらい撮ってみようかな」くらいの気持ちだったのですが、あの独特の色味とか、撮り切るまでわからないドキドキ感が楽しくて、気づいたらカメラが増えていました。

フィルムを使い始めると、こんなことが気になってきます。

  • どのカメラに今何のフィルムを入れてたっけ?
  • このロール、現像に出した?まだだっけ?
  • Portra 400 と Superia 400、どっちのほうが好みだったかな?

最初はメモアプリやノートで管理しようとしていたのですが、どうもしっくりこない。空だと思ってうっかりフィルム室を開けてしまいフィルムを台無しにしたり…ちょうどいい管理アプリも探してみたのですが、「これだ」というものが見つからなかったので、だったら自分で作ってしまおうと思いました。


Patora を作った

こうして生まれたのが Patora(パトラ)です。フィルムの入れ物であるパトローネから名前をとりました。App Store に公開しています。Developer programとClaude Code費用を少しでも回収できればと思いお小遣い価格を設定していますw

Patora — App Store で見る

主な機能はこんな感じです。

カメラ管理
手持ちのカメラを登録しておけます。ブランドや種類(一眼・コンパクト・レンジファインダーなど)も設定できて、カメラごとにアイコン色が変わります。

フィルムのワークフロー管理
装填 → 現像中 → アーカイブ、という流れをアプリで追えます。「あのロール現像に出したっけ?」がなくなります。

撮影記録(Shot)
1枚ごとに撮影日・場所・メモ・参考写真を残せます。場所はGPSから自動入力もできます。撮り終えたあとに「ここで撮ったやつはどのフィルムだっけ」を追えるのが地味に便利です。

レンズ管理
交換レンズを登録しておいて、どのレンズで撮ったか記録できます。

iCloud 同期
iPhone と iPad で自動同期されます。


ほぼ全部 AI で作った

実はこれ、私がゼロから Swift / iOS を書いて作ったアプリです。とはいえ、iOS 開発はほぼ素人に近い状態でした。

そこで使ったのが Claude Code です。Anthropic の AI コーディングツールで、ターミナルから動かせます。「この画面を作りたい」「こういう動きにしたい」と話しかけながら開発を進めました。

SwiftUI の書き方から SwiftData の使い方まで、かなり手厚く助けてもらいました。自分だけだったら何ヶ月かかるかわからなかったものが、それなりに形になったのは Claude Code のおかげだと思っています。「AI と一緒に作る」という体験は、思っていたよりずっと楽しかったです。

アプリアイコンは Adobe Firefly で作りました。こちらも AI です。プロンプトを入力するだけでいい感じの画像を生成してくれるので、デザインが苦手な私でもそれなりのアイコンができました。コーディングからアイコン制作まで、ほとんど AI に頼り切った開発です。

Adobe Fireflyで作成

むしろ大変だったのはコードよりも App Store への申請手続きでした。証明書・プロビジョニングプロファイル・App ID の設定、スクリーンショットのサイズ要件、審査用のメタデータ…とにかく何が必要で何をどこで設定すればいいのか、最初はさっぱりわかりませんでした。ドキュメントを読んでも情報が散らばっていて、「開発より公開のほうが難しいのでは」と何度か思いました。

2025年:振り返り、買ってよかったものなど

年1ぐらいは日記書かなきゃ…と思ってたらもうこの時期です。

プライベート

2年連続で年末年始は子供が高熱を出していましたが、今年はなんとか大丈夫そう(鼻水ずびずびですが)。口はどんどん達者になるも頭が追いついていない感じもあり日々叱られていますが元気です。まだ可愛いが一応買っています。

仕事ではNLPerをやっていたつもりがいつの間にか音声合成屋になっていて色々と苦労も多かったです。 ただ論文を出したり、その伝手でコロナ以来初となる海外出張があり、中々充実していたかなぁと思います。ただAI系の進化も早いのでキャッチアップも大変ですたい。。

また去年はたくさん本を読みましたが今年は反動で全然読みませんでしたね。今年はちょっと取り戻したい。

買ってよかったもの

Switch2買うつもりなかったのですが、シャインポストが歌声合成使っていたり、そもそも神ゲーと名高かったので、半ば冗談半分で買ってみましたが見事にハマりました。 歌声合成もよいのですが、歌、ダンス、カメラワーク、ストーリー、システムと随所によくできているなぁと思いました。すっかりハマってしまったので、ライブのオンライン配信も買って正座観戦の予定です。 アニメも最高でした。

タミヤ(TAMIYA) 楽しい工作シリーズ歩いて泳ぐペンギン工作セット。 子供がaiboとかロボットとかに興味を持ち始めたもののいきなりはさすがに買えないので買ってみました。 タミヤさん2千円でこのクオリティの工作出すの素晴らしすぎる。お風呂で泳がせたり歩かせたりして遊んでいます。 機構が丸見えなので子供も興味津々に見ています。

モニターアームです。サブモニターをまた買ったのでアームをAmazon basicsで揃えようと思ったら エルゴトロンのOEM品がなくなっていました。 ただ今色々と新興メーカーがでていて、このPixioも安いですが使い勝手もよく、扱いやすさはエルゴトロン以上のところもありますね。これで1万円切るんだから言う事無し。

ヘッドフォンです。今年も色々買いましたが、一番テンション上がるのはこれかもしれない。マーシャルの無骨なデザインも好きだし、音もブリブリしている感じが良いです。 軽くてつけ心地もよいですね。

またリュックを買いました。グレゴリーが好きなんですが、ファインデイは飲み物いれが再度についていないので微妙に不便。。そこで会社用にエニーデイV2を買いました。飲み物ボトルもあり、社員証などをいれるポケットもあり使い勝手がよいです。

最後はカメラです。適当に撮った写真でも色味や雰囲気が良い感じになるんですよね。

良いお年を。

過去の振り返り

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2024年振り返り:プライベート、仕事、読んで・買ってよかったもの

今年も振り返ります。

プライベート

去年は子どもが保育園に入った年で風邪ひきまくりで大変でしたが、今年は子どもも強くなったのかそれなりの頻度で保育園に行けて良かったです。 また言葉も上手になってきておしゃべりができるようになると楽しいですね。

仕事

部署が変わったとかではないですが、また新しくやることができました。相変わらず流されまくりのキャリアですが、割と楽しめるタチなのでなんとかなってます。 1年先どころか半年先も予測できないので、キャリアプランとか描かないほうがいいんじゃないかとすら思い始めています。

読んで良かったもの

今年は読書習慣を付けようかなと思い、100冊を目標に読み進めました。が、後半は失速して70冊を結果として読みました。技術書などはちょい読みが多いので、完読以外は記録していません。個人的に記憶に残った本を簡単に紹介します。

小野不由美十二国旗シリーズです。アニメでしか見ていなかったので小説も読んでみました。戴の行方が非常に気になっていたので魔性の子から戴と慶に関連した本を出版順に読み進めました。魔性の子は評価が分かれる内容で、十二国旗本編とは一線を隠すのですが、個人的にはかなり好き。十二国旗を知る前に読んでみたかったなと思う一冊です。知っていても面白いのですけどね。

次も小説で司馬遼太郎関ヶ原です。歴史好きな割に関ヶ原の起こりをあまり知らなかったので読んでみました。三成と家康の戦いの様子が、現代社会に通じるところがあり、色々と思う所がありました。読み応えあります。3冊で終わるのでぜひ。

次も司馬遼太郎ですが、小説ではなくエッセイになるのかな。司馬遼太郎というと小説なのに自分の小ネタの話が紛れ込んでくるのが特徴ですが、私は結構これは好きでして、正直小説よりも面白いと感じることも少なくないです。この本では江戸から明治にかけて日本という国がどう形成されているのか書いているわけですが、司馬遼太郎の知識の深さに驚きます。当たり前ですが司馬遼太郎の時代に生きていた人の中には江戸時代の人も含まれており、そういう歴史のつながりが新鮮に思えて良かったです。

典型的な日本企業勤めの人には読んでほしい。以上。

伊藤計劃の小説です。なんだかすごいタイトルなのでずっと気になっていたのですが、お気に入りしました。メタルギアとかの世界観が好きな人はハマると思います。

次は変わってお金関係の本をまとめて。ライフステージも変わって、今後のキャリアや家購入などについて迷いまくるわけですが、ファイナンシャル・リテラシーって結構重要だなと改めて思いました。今年は円安&株は上がり、米国企業関連に投資した人はかなり資産が膨れたと思います。かくいう私も一度留学でやめていた投資信託を、数年前から本格的に進めてきたので、今年の相場には目を見張るものがありました。合わせて昔にネタで買った暗号資産を眺めているのですが、その値動きには目と心をやられました。今年の相場は明らかに過熱気味なので来年はある程度覚悟する必要があると思いますが、それでも頑張って働いて賃上げするのがアホらしく思うほどには、資産の力って強くて、昨今のfire熱も納得がいきます。ただ一方で別に価値を生み出しているのは自分ではないのでその辺は冷静になるべきでしょう。そのあたり、田内さんの本は子供向けですが、大人でも読み応えあると思いました。

最後は変わり種ですが、音声学に関連した本です。音声に関連した仕事をしているので読んだというのもありますが、身近な日本語に関して、自分の子どもを通して様々な発見を言語化してくれており、おもしろかったです。

買ってよかったもの

3Dプリンターです。先日記事にも書きましたが、今年ベストの買い物でした。子どもものづくりに興味持ってくれますし(おもちゃ作れるし笑)、自分でも色々とアイデアが溢れます。一家に一台、ありだと思います。

私はFlexiSpotの机を使っているのですが、これがめちゃくちゃ重い。今までは床を傷つけないように発泡スチロールのマットを敷いていたのですが、見栄えがわるい。そこでこれを買ってみましたが大正解。絶妙な力加減で机を動かせるようになって模様替えも楽になりました。キャスターという手もあるのですが、重量的にやはりフローリング傷つけそうなので見送りました。

続いてはセットで、エレコム 電源タップとGravaStarの充電器です。これまで机には電源タップは置きたくなかったのですが、手元に電源タップとUSB端子があるとこんなに便利だとは思いませんでした。GravaStarは完全なネタガジェットなのですが、見た目がまず最高なのと機能面も問題ないのでセットで可愛いです。

次はキーボードです。現在は、Keychron のQ8 maxと左手キーボードのKB16で落ち着いています。 キーボードに関しては色々触ってきましたが、アリスレイアウトがやっぱりいちばん好きです。分離キーボードと比べてホームポジションが取りやすいし、タイピングも行いやすいので、本当にオススメです。Q8 maxは中でも最上位機種だと思うのですが、その打鍵感は最高だと言っておきましょう。 左手キーボードのKB 16はこちらもKeychronのQ8 max同様にVIAに対応しているので、オンラインですぐにキーマップの変更ができます。 私は具体的には、VS codeデバッグ関連のショートカット、各種アプリの呼び出しに使っています。Keychronでもできるのですが、1発で呼び出すためにはキー数が心許ないので、KB 16を買った次第です。

Keychron Q8 Max(Alice レイアウト)QMK/VIA ワイヤレス カスタム メカニカルキーボード(US ANSI 配列)keychron.co.jp

最後は線香です。去年も載せたと思いますが、今年も載せています。飽きやすい私ですが、線香はずっと松栄堂 芳輪シリーズを使っています。 仕事や仕事終わりに焚いて心を癒やしています

良いお年を。

過去の振り返り

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10年ぶりに3Dプリンタ買ったらぶったまげた。Bambu lab P1S購入記

巷で話題のBambu labのP1S AMS Comboというモデルを買いました。ブラックフライデーでセールになっており気になっていたのですが、結局我慢できずに購入。

これは人生2代目の3Dプリンタでして、初代は10年ぐらい前に買ったUP Plus2というモデルです。この3Dプリンタを使ってMaker Faire Tokyoに出展していたりするのは良い思い出。

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で、10年ぶりの3Dプリンタなんですが、その進化っぷりがすごかったので記事にしておきます。

プリントが早くて精度がよい

P1Sのノズルの最高速度500 mm/sです。もう笑っちゃうぐらい早いです。Up Plus2の速度は調べても出てこなかったのですが体感3倍以上早いです。ノズル移動速度が早すぎてプリンター筐体が震度3ぐらい揺れます笑。それでも印刷品質はとても高いので、ソフトとハードのレベルが非常に高いのでしょう。

A1 miniも良いが多色ならP1Sのコスパが良い

A1 miniというモデルが一番安く、3万円ぐらいで買えちゃいます(下図にあるような複数フィラメントを接続するAMS liteもつけると6万)。最初は私はこちらを買おうと思ったのですが、以下の理由でP1Sにしました。

  • P1Sはエンクロージャー(囲い)があり、子どもが近くにいても安全だし、ホコリも被らないので機器の故障率が下がりそう
  • エンクロージャーにより、印刷中の筐体内温度を一定に保てるので、印刷品質にも影響が出そう
  • AMS liteという多色刷りのためのモジュールも買うとP1Sよりも場所を取る
  • AMS liteは外気に常に触れるため夏場は湿気管理が問題になる
  • 造形サイズがA1 miniは18cmまでなのに対して、P1Sは25.6cmまで行ける

肌感覚ですが、A1 miniとP1Sが巷には多い気がします。多色刷りやリフィルに興味がなければA1 miniで十分かも知れません。 どのモデルが良いかはサンステラさんのフローチャートなどもあるので参考にしてみると良いです。

キャリブレーション、色の入れ替え、ノズルクリーンなどの管理が楽

Up Plus2にも自動キャリブレーションがあったのですが、よくZ座標がおかしくなり、空中にフィラメントを出してスパゲッティを作り始めたり、プレートに対してノズルがひたすら頭突するなんてことは日常茶飯事でした。 P1Sを買ってまだ日が浅いですが、今のところキャリブレーション失敗は起きていません。 また今回AMSという4つのフィラメントを接続できるコンボセットを買っていますが、これが本当に便利。印刷時にカラーを指定できるのはもちろん、勝手に色の切り替えやリフィルもやってくれます。 Up Plus2ではいちいち手動でノズルの温度を上げて、フィラメントを抜いて、漏れたやつを掃除して、みたいな感じだったのでフィラメントの入れ替えはかなり面倒でしたし、よく詰まってました。 P1Sでは印刷開始時に、ノズル温度を上げて垂れてきたフィラメントを掃除してから印刷を開始してくれるんです。いや、マジでよく出来てます。Up Plus2の時はノズルの温度が上がってから印刷開始までの間で、常に近くで見守って、こぼれたフィラメントを急いで取り除いて、といった感じだったので格段の違いがあります。印刷を開始したらあとは完全放置でよいP1Sは神です。 また筐体内にはカメラが搭載されており、印刷中の様子をアプリから見たりタイムラプス動画を作ったりもできます。

ソフトウェアやユーザーエコシステムが良くできている

Bambu Studioというアプリを使うのですが、基本的なパラメタはすでにおすすめ設定がされているので、初心者にも嬉しいです。Mac/Winから使えますし、無線LANが繋がっているのでスマホからもBambu Handyというアプリから印刷を指示できます。 またBambu labのコミュニティスペースには、たくさんの3Dモデルが公開されており、そこから気になるモデルを選択して簡単に印刷できます。自分で3Dモデルを作って、というのも良いですが、本当に良いモデルがたくさん公開されているので、CADが使えない人も十分楽しめます。アプリからモデルを検索、良さそうなものを選択、印刷ポチ、で印刷できちゃうんだから便利便利。Up Plus2のときは、適当な3Dモデルのサイトからstlファイルをダウンロードして、USBケーブルで3Dプリンタと繋いで転送して、という感じだったので雲泥の違いですね。

モデルは本当になんでもあります。今回3Dプリンタを買った理由としては、子どもに作る様子を見せたい、おもちゃを作ってあげたい、というのが大きな理由の1つなので、毎日おもちゃ作りまくっています。子どもも興味津々で3Dプリンタの動作を見ているので良い経験になりそうです。

機能を考えるとめちゃくちゃ安い

ちなみに今回買ったP1Sは現在セール中でして、99,000円です。4つのフィラメントが入るマルチカラーに対応したP1S Comboは130,000円です。多色刷りをする予定がなくてもAMSはフィラメントの保管にも使えますし、単品で買うと高いのでセットで買っておくことをおすすめします。 UP Plus2は因みに167,400円でした。当時の印象としては、ちょっと良い初心者向けモデルという感じで、会社のメカ屋さんにオススメされて買ったモデルです。それが10年経つとすべてがパワーアップしていました。 もちろん安い買い物ではないですが、得られる子どもとの経験を考えると十分投資に値する素晴らしい製品だと思っています。またこれを機に私も3D CADの勉強を始めてスキルアップしようと思っています。仕事にはまったく役立ちませんが、気にしていません。良いんです、好きなんだから。

皆さんどうですか?買って私とオススメのフィラメント談義しませんか?